Geo info 2023

地理情報や実践の情報を共有化していけたらと思います。

災害と自家用車: 北海道の冬特有の道路事情と電気自動車の課題

www.gsi.go.jp

おはようございます。

今年は年始めから災害・事故と続いてしまい、色々と考えさせられています。

自然災害について

私が住んでいる北海道・札幌市についても、表題のような災害が起きた場合を考えるとライフラインの問題もありますが、自家用車での避難を想定すれば冬特有の道路事情や、昨今の電気自動車への代替の問題など、避難後の課題がもっと深刻ではないかと思います。

特に今考えているのが「電気自動車」の問題。

今回も避難した後は自家用車内での避難生活の話題があります。

寒冷地は当然寒さ対策の問題があります。いわゆる「電池切れ」を起こした自家用車での避難生活は成立するのか、津波対策で基本的に標高が高い場所に避難するはずです。

それほど大げさな寒暖差になるとは思いませんが、山中で「電池切れ」を起こした場合の対応はどうすればいいのか。

エンジン(内燃機関)であれば、燃料が手に入れば移動可能になるので、移動するという対応が可能になるのでしょうけど、電池はそう簡単に移動するまでの対処が難しいのではないかと思います。

一緒に乳幼児や高齢者がいればなおさらではないか。

今回被災した北陸地方より、積雪や冷え込み、凍結の可能性は高いです。

電池切れした自家用車が積雪で埋まって動けなくなった場合に、乳幼児や高齢者を安全な平地部まで避難誘導できるか、今のところ自分には自信がありません。

ましてや昨今の燃料高を考えると、以前より燃料を満タンにしている可能性も低いのではないでしょうか。ガソリンスタンドの店舗数も減少傾向だと思います。

不安です。

上記については、積雪深の月別平均値を気象庁から、EV普及率(可能なら都道府県別)の変化、道内のガソリンスタンドの店舗数の変化と分布などの統計データを調べてみたいと思います。

 

羽田空港の事故について

コロナ禍のなかで、3年ほど飛行機で移動して仕事していましたが、12月・1月は隔週で飛行機に乗っていました。そのほとんどはJALで、しかもA350のお世話になることも多かったです。

調べたら2年前も1月3日に東京に行っていました。

コロナ禍も落ち着いて、最近の羽田空港も相当混雑していると聞いています。

改めて、新千歳~羽田は乗客数も多く重要な路線だと感じましたし、A350も他の路線に先駆けて導入されていましたし、ヒトやモノの移動で地理的に考えると非常に重要な要素なのだと感じました。

また、改めて北海道は「島」だということも感じました。急遽北海道新幹線に変更して、本州に戻る方のニュースも扱われていましたが、道外に出るためには飛行機・JR.・船舶と手段は色々あっても「陸路」での移動は不可能というのは、結構な足かせになるのだと思いました。

北方の防備を考えた場合、北海道から避難するのはかなり困難な状況になるのだろうと改めて感じた次第です。

 

防災と交通。地理の授業では重要な要素になります。

しっかりと自分自身を「アップデート」しながら、勉強して考えていきたいと思います。

高地研 石狩大会の様子について

令和5年8月1日に4年ぶりの開催となった高地研 石狩大会ですが、今回は石狩湾新港発電所と物流センターを巡検しました。

施設内の写真はアップしていない、または撮影不可だったので結局は、火力発電所の写真よりも周辺の風力発電所の写真ばかりになってしまいました。

 

電気代、高いですよね。

最近はガソリン等の燃料価格の話も…今は夏なので気にしていませんが、これから秋~冬にかけて寒冷地は本当に大変なことになりそうです。

 

ということを考える良い機会だったと思います。

これからもよろしくお願いいたします。

 

 

海上風車の柱部分です。陸上で組立ててから洋上に運んでいます。

 

大きいですね。

もちろん勝手に近づいたり進入することはできません。

この船が独特で、最近チラホラとニュース等で扱われていますね。

 

これが柱部分です。見えませんが、シーメンス社製です。デカいです。

これが、羽の部分です。これも埠頭にたくさん置いてあるので近づけないですが、みることはできます。

石狩湾新港内に、このような風車がどんどん増えています。

火力発電所屋上からの写真です。LNG貯蔵タンクは水路対岸にあります(北ガス)。写真の通り、土地に余裕があるのでこれから大規模化に対応できると思います。直接関係ないですが、海上の雲の形状と陸側の雲の形状の違いがあって、両方の空気の流れ方の違いがよく分かります。

 

【2023】数年ぶりのアップ~本日は4年ぶりの高教研 石狩大会です~

おはようございます。

本ブログ、忘れていたわけではありませんが、様々な情報発信媒体も増え、ブログという手段の発信に気持ちが向かわなかったのも正直なところでした。

ただ、表題にあるように、久々に「北海道高等学校地理教育研究会」が実施されます。

約4年ぶりです。

この4年という月日の持つ意味は非常に重たいと思います。

「地理総合」必修化

観点別評価導入

オンラインに関する様々な技術の導入

生活に関する様式の変化・社会情勢の激変

ここで語る必要もなく、評論する必要もないと思いますので、本日の「高地研」の大会運営に関わることができるという現状に、素直に感謝したいと思います。

さて、本大会は「石狩大会」ということで、生まれは札幌市、育ちは石狩市の私としては、本当に感慨深いものがあります。

もちろん、様々な方々のご協力があってこその今の自分です。

本大会を通じて、参加される先生方、企画運営に関わった先生方はもちろんですが、外部のご協力をいただけた方々に対する感謝の気持ちを大切にして、自分自身も学んでいけたらと思います。

 

大会終了後に、本大会で使用した資料等で公開できるものは公開したいと思います。

また、夏季休業中にここ数年の資料等で、公開できる素材があれば公開したいと思います。

 

今後もよろしくお願いいたします。

防災~雪害と地震について~(※12日に、授業で使用できなかった資料を追加しています)

f:id:tooru0331:20220311151050j:plain

2時間の授業としました。冒頭の導入で、雪害発生から地震が発生し、その後の避難経路を検討するまでの授業であることを説明しました。

f:id:tooru0331:20220311151437p:plain

A3版の両面印刷のワークシートです。会話文を入れ込んで私が読み上げ、リアルさの中から「日常のやり取りと災害のつながり」を考えさせる内容となるように工夫しました。

f:id:tooru0331:20220311151640p:plain

A3ワークシートの裏面(2時間目の分)です。地震の内容です。これも会話形式として、日常とのつながりを意識してみました。

f:id:tooru0331:20220311152346p:plain

1時間目の「雪害」で生徒が思考するための追加資料です。今年の冬の雪の多さと雪堆積場のパンク状態を押さえた上で、今回の設定の「雪害」時の道路状況などを考察させて、避難が可能な状況か意見交換させました。

f:id:tooru0331:20220311152701p:plain

液状化」と「建物の全壊率」を考察させて、校舎周辺の損壊状況や避難経路の困難の度合いについて意見交換しました。追加で、「冬期間」ですのでトイレの問題について議論しました。生徒も「あ!そうだね!」という感じで、集中して聞いていました。

f:id:tooru0331:20220311153140p:plain

最後に、あくまで参考ということで、断層について、被害の想定について紹介して終了しました。

※ 以下、時間切れで扱いきれなかった資料です。

  「避難所運営」については、他にもたくさんあるのですが、今回は札幌市のマニュアルがネットで公開されているので、それが扱えたら・・・

  多言語表記、宗教上の配慮、避難の日数によっては自治組織の構築など、計画は練られているのだというところも生徒に伝えたかったですね。

f:id:tooru0331:20220312052508p:plain

f:id:tooru0331:20220312052602p:plain

f:id:tooru0331:20220312052639p:plain

f:id:tooru0331:20220312052712p:plain

f:id:tooru0331:20220312053111p:plain

札幌市でもQRコードでアプリを案内しています。

f:id:tooru0331:20220312053153p:plain

f:id:tooru0331:20220312053224p:plain

これが、地理院地図の色別標高図です。0.5mおきに変化させています。何度も授業でみせているのでリアクション自体は薄いですが、年度当初にこの地図を表示すると、結構生徒みんなで見入る場合が多いので、インパクトはあるのかと思います。

f:id:tooru0331:20220312053637p:plain

Googlemapsです。位置情報から道路の混雑状況がみられます。今年の冬はお世話になった方も多いのではないかと思います。朝方の混雑状況です。2月末のものです。

f:id:tooru0331:20220312053844p:plain

同じく午前3時~4時の本校周辺を拡大したものです。おなじく空いているのですが、やはり短く赤いラインが点在しています。これは、「排雪」のダンプ等だと思われます。日中の様子も保存しておいて、この朝方の様子と比較、そこから位置情報の有効活用について触れたかったです。

f:id:tooru0331:20220312054121p:plain

これは「降雪量」のグラフです。授業で扱ったのは「積雪深」です。言葉の意味は軽くて良いと思うのですが、グラフの「表示する要素」によっては、見る者の印象が変わる点、グラフの要素を素早く読み取って、文章題で何が問われているかを判断する訓練が、先日の高校入試、昨今の共通テスト、高卒認定試験等の問題をみていると生徒に身に付けさせなければならない力だと痛切に感じています。

f:id:tooru0331:20220312054520p:plain

関係して、道内ニュースでも扱われていた札幌市太平の「積雪深」です。改めて、強烈に積雪量が増えたことがわかります。

グラフについては、気象庁だけではなく札幌市も地味に数多く公表してくれています。同じ思考の流れでいけば、今年の夏は「酷暑」が予測されているので、そこでも数値を拾っておいて、さらに札幌市内の雪堆積場の変化(写真)を記録しておくと、年間通じて使える資料ができそうな気がしているので、ちょっと挑戦してみようと思っています。

031015 時事問題研究 授業実践まとめ

メーリングリストでお知らせしたデータ等について、リンクさせておきます。

なお、一定期間が過ぎましたらアクセス制限をかける予定です。

18歳の選挙権については、政党の扱いに偏りがないように配慮し、意思表示した生徒の意見をいつも以上にくみ取ってあげて、各政党の政策の議論を生徒が主体的に判断できるように配慮する工夫をしました。

定数や選挙制度の仕組みは、今まで再三様々な授業で触れてきているのですが、生徒自身が何を規準に選挙に参加すれば良いのか、どんな情報があるのか、具体的に示してあげることで「選挙に投票する経験をしてみたい」と思ってくれる手応えがありました。

最近の生徒は何事にも「意味があるか」を論理的に、明確に示してあげないと自発的に行動しない傾向が強いと思います。努力することの先に何があるのかが見えにくいことも一因だと思っています。ですので、投票することに「意味を持たせる」ことが大切な気がします。

地理的にいえば、人口ピラミッドを比較検討したり、地方公共団体財政問題を考えたりという授業も今まで実施してきていたので、それらの問題に対する一つのアンサーを表示するのが「選挙」だという話をしたときに、数名の生徒の目の光り方が変わったのが分かりました。それで良い気がします。

色々ありましたが、良い卒業生、大人になりそうな気がしています。

 

docs.google.com

docs.google.com

f:id:tooru0331:20211023072147p:plain

各政党の政策等を取りまとめたプリントを作成して、この投票用紙に投票させました。

選挙なので「無記名」として投票させるなど、ちょっと本番っぽくしました。

 

docs.google.com